ナッツ類の中でも「ピスタチオ」は殻を割りながら食べるので、あまり主流とはいえないかもしれません。
ただ、ピスタチオは栄養価が高いことからナッツの女王と呼ばれているです。
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ピスタチオとは
日本にもしっかりと定着したナッツの一つピスタチオ。地中海沿岸では古来より栽培されてきたナッツです。緑色のナッツが固い二枚の殻に覆われています。
ウルシ科の落葉樹になる種実です。長卵形で果肉は薄く、果実の核内が緑色や黄色の、胚乳部分を食用としています。
殻付きのまま炒られたものをお酒のつまみとして割りながら食べる印象がありますが、ペーストなどにも加工されており、ケーキやアイスクリーム、焼き菓子などに使われます。
他のナッツ類とは少し違う、独特の風味を持っている香り高い味です。
ピスタチオの栄養
種実類全てに共通していますが、脂質が多くエネルギーはしっかりあります。
殻を割りながら食べるピスタチオは、食べ過ぎ防止には適しています。
栄養価は高く、ミネラル類・ビタミン類も豊富です。
ミネラル類ではカリウムや鉄、カルシウムなど日頃から意識して摂取したいものがしっかり含まれています。
ビタミン類では代謝に欠かせないビタミンB群を幅広くカバーしているほか、脂溶性ビタミンもβ-カロテン、ビタミンE、ビタミンKと含有しています。
ピスタチオの健康効果
ピスタチオは脂質含有量が高いにも関わらず、血中コレステロール値低下に期待できる食材です。これは不飽和脂肪酸の含有量が多いことが影響していると考えられます。
細胞の老化やがん化を防いでくれます。
ゼアスキサンチンも黄色い色素成分で、抗酸化力を発揮してくれます。血中コレステロールの酸化を防いで、動脈硬化を予防・改善する効果が期待できます。
このほかピスタチオにはビタミンEやβ-カロテンのように抗酸化作用を持っている栄養素も豊富に含まれていますので、抗酸化力については複数の成分が働きかけてくれることがわかります。
高血圧を予防
カリウムが豊富に含まれるピスタチオ。
このカリウムというのは、余分なナトリウムを体外へと排出する働きがあります。ナトリウムというのはすなわち塩分です。
摂りすぎた塩分をこのカリウムが尿として体外へと出してくれます。
そのため、身体に水分が溜まる(むくみ)ことも防いでくれます。
血液を作る=貧血を予防する
ピスタチオには鉄が含まれています。
赤血球のヘモグロビンを構成しているひとつがこの鉄。
身体に酸素を届けてくれるのがこのヘモグロビンの役割です。
鉄・銅・モリブデンをバランス良く摂ることが貧血を予防していくのには必要と言われています。
眼病予防にも
白内障や黄斑変性症という病気の予防効果があると言われています。
ルテインが体内で良い働きをするためには「脂質」が必要です。
ルテインと脂質が同時に摂れるピスタチオは眼にとって絶好の栄養になるのです。
疲労回復
ピスタチオに含まれるビタミンB1が疲労回復を担ってくれます。
このビタミンB1は、エネルギーを変換してくれる栄養素です。
ピスタチオの美容効果
栄養素の中の「カロテン」「ビタミンE」「ルテイン」は、抗酸化作用があります。
これは、細胞の老化を防止してくれる栄養素です。
お肌の老化を防ぐ=美肌効果ということ
そして「カロテン」に関しては、肌の乾燥やニキビの改善効果もあると言われていますので、お肌全般のトラブルの助けになりそうです。
ピスタチオには食物繊維が含まれています。
そしてその大半となる「脂質」は不飽和脂肪酸。不飽和脂肪酸は胃腸の働きを活性化してくれますので、食物繊維との相乗効果で便秘の解消につながります。
血液の循環を良くして代謝アップ!
ピスタチオに含まれるオレイン酸やリノール酸は、血液の循環を良くしてくれる働きがあります。
血液の巡りが良くなると体温が上がるので、つまりそれは代謝のアップにつながります。
ピスタチオの選び方
製菓材料などでまれに生のものが購入できますが、通常は殻付きのまま炒ってあるものが一般的です。
すでに炒ったナッツ類は脂質の酸化がおこらないように、袋がしっかり密封されているかを確認して買い求め、開封後もできるだけ空気に触れないように気をつけましょう。
湿気を含むと香りが悪くなってしまいます。
ピスタチオの1日の摂取量目安
1粒の可食部を約0.6gとすると大体45粒程度が1日の摂取量目安です。可食部が他のナッツ類に比べて多めではあります。量的にも満足できると思いますが、栄養価が高いとはいえ多く食べると効果が上がるわけではないですし、カロリーが高めなので食べすぎには注意してください。
ピスタチオの食べ方
通常は、殻が二つにパカッ割れているので楽に食べることができますが、中には隙間の狭い物や全く開いていない物もあります。「ハズレ」なんて思わずに、良いとこいっぱいのピスタチオを全部たべることができます。隙間が狭い時には、他のピスタチオの殻を差し込んでテコの原理を使ってねじると簡単に開けられます。全く開いていない時は、沸騰したお湯で15秒ほど湯通しすると殻が柔らかくなり開けることができます。
お酒のおつまみとして食べることが多いと思います。
カリウムも豊富に含まれているので、アルコールで利尿効果が促進されて失われがちなカリウムを補うことができるという利点もあります。